SMALLTALK-80 BITS OF HISTORY, WORDS OF ADVICE

Addison Wesleyの4冊目。通称緑本。これも電子書籍があります(http://www.e-booksdirectory.com/details.php?ebook=3334)。
見所がありすぎてどうしたらいいのかって感じですが、

  • Smalltalk-72.74,76,78の各プログラムと特徴。特に72の記号使いまくりプログラムがすごい
  • Textronix(これ、私が初めて触ったやつだ!)、DEC VMS,DEC VAX,HPのCISC機,Apple Smalltalk(Squeakの原型!)の実装をした人の論文
  • 「3+4が動けばSmalltalk-80は動いている」のイラスト
  • 「最速のSmalltalkBSD Smalltalk」の秘密
  • メッセージパッシングがボトルネックなので、それを何とかするためのアイディア
  • LOOM(Large Object-Oriented Memory)の話(これがあるのでSmalltalkからRDBMSは使われ無かったっぽい)
  • iAPX432Smalltalk-80を実装してみた(!)。

やっぱり一番すごいのは最後のやつでしょう。iAPX432オブジェクト指向CPUとも呼ぶべき存在なのですが、論文の中で「iAPX432はオブジェクトをサポートしている。ただし、これはSmalltalkのオブジェクトとは意味が違う存在である(もっとオブジェクト自体がでかくて、安易に使いつぶさない)」と明記してるので、そこは使わずに実装しています。


しかし、この古文書シリーズの「Creating a User Interface and Graphical Applications」が手に入らなかったのは残念。というかこの4冊も頂き物なのですが。今からじゃ手に入らないだろうしなぁ。この「3冊目」だけ電子書籍化されてないんだよね。