野生の勘で恋せよ乙女(ISBN:9784062142120)

橘つぐみ。
以下、結構刺激的であらぬ内容が含まれているので、お子さまのために。


女性向けの恋愛指南書。何でこんなものを読んでいるのかというと、個人的に次世代の萌えに(って、なんだよ(^^;))本能女が来るんじゃ無かろうかという気がしてるから。まぁ、言語化不可能な血のささやきによって、この相手の子を産まないといけないような気がする……というのを薄めていくと恋愛感情になるんじゃないかなーと。まぁ、フロイト心理学ですな。萌えだけど。


本としては、期待していたところにある程度応え、ある程度は関係なく、関係ないところも感心できるような感じで、まぁ、おもしろかったですよ。
なにせ、この手の本を読んだこともなく、リアル恋愛自体にもいまさらあんまり興味ないお年頃(笑)ですから、書かれている内容に関してはぜんぜん実感もこもらないものばかり。遠い異国の戦争の話を聞かされているかのような感じです。
ただ、今までに見たいろいろな女性の意味不明に見える行動の原因はいくつか分かりました。この本、徹底的に女性と男性は行動原理が異なるという立場が貫かれており、男の人がとる意味不明な行動には一応意味があるんだよ、と女性の立場から書き記しているので、逆の男の立場からは女性がそんなことを考えているとはつゆも思わなかったよと言いたいことがたくさんです。いやー、参考になりますねー。こう言うのを若いうちに知っておけば非モテ街道を驀進しないで済んだんだろうな。


それはともかく。
本の客に対する基本スタンスとして、野生の勘でいい男を捕まえて結婚、という目的が貫かれています。もう、マーケティングとそれの実現の見本みたいな感じです。大変良く書かれています。
この立場に立つと、恋愛というのは良い子孫を残すための雄選び行為自体を指し、結婚という目的も子孫を残すための手段であると割り切っています。なにせ、初っぱなで例示されるのが、現代人は淘汰されないから勘が働かないというネタなのですから徹底しています。
まぁ、野生の勘を働かせるにはどうするのか、とか、どんな男がいい男(=良い子孫を残せ、なおかつそれ以降の人生に貢献しそうなのか)という事がたくさん書かれているのですが(目的からいうと当然ですね)、その中でもかなり印象深かったスタンスが、

  • 女性の性は基本的に搾取の対象であるから男には気をつけろ
  • 体を許すと情が移って野生の勘が働かなくなるので気をつけろ
  • ラブラブに漬かるとお互いいろんな事が麻痺するから、勘が働かなくなるので気をつけろ。同棲なんかもってのほか。

作内で、おばあちゃんのような倫理観と自ら言っていることではあるのですが(^^;)、その倫理観の存在する理由がいきなり本能に直結しているという発想はおもしろいですねぇ。


ちなみに、本能女萌えという発想を思いついたのは、有名なかの台詞からの啓示でした。

ああん、殺すと子宮がびくびくするよぉ。

どんだけー<若者言葉でごまかしている