復活の地(3)(ISBN:4150307709)

読んでる時間が無くて、数日を掛けてやっと読了。
おもしろかったけど、作劇の構成上、

  • スミルがあそこで襲われなければならない理由がない
  • セイオとスミルのロマンスに現実感がない(2巻まではよかったのに……)
  • 全体的に「民主主義まんせー」のトーンが、何の考察もなく入っている

のが、ちょっと不満。特に「民主主義まんせー」は、全体のストーリー展開に必要なテーマなのに、作内での考察が全然無いままアプリオリに語られちゃってるのが片手落ちだと思うなぁ。
あ、もちろん、 Florian はばっちり共和主義者なので、「貴族・華族による統治」などと言うものにリアリティを見いだしていません。「花咲ける青少年」という少女漫画を人から勧められて、大変苦痛だったってぐらいの共和主義っぷり(^^;)。
だから、作品としての共通スタンス自体は割合共感出来るのですが、何も考えず(ように見える)に「民主主義は、素晴らしいから素晴らしいのだ!」という思考停止が根っこにあると、メッセージ自体が陳腐化してしまう気がしてならないのです。
いや、これは作品の完成度やおもしろさとは全然無関係な、個人的な話なのですが。