ラディカル構成主義/E.v.グレーザーズフェルド

ドイツ語の名称である「von」「van」って、どう約するのが正しいんだろう?


教育学的な「構成主義」を期待すると、最後の10章まででてこなくて肩透かしを喰らいますが、基本的には「理解する」ことに対する「メタ理解」の再帰的なフレームワークについて書いた本です。サイバネティクスや哲学的歴史については「世界の物事はすべて有限状態機械で説明できる」というコンピュータに携わる人間からすると当たり前の事実(事実なの! 文系の人間が何といおうと)を補強するために存在しています。
「抽象」というフレームワーク自体の強力さは誰もが認めるところでしょうが(認めて! お願い!)、そのためにオペラント条件付けやS-R反応に固執していると「抽象」にたどり着かないよ、ということを長々と言っています。そういう意味では冗長な本ですが、これは、仕方ないんだろうなぁ。abeeさんの授業を一度受ければ10分くらいで理解できそうな気もするんだけど。
わたし? うーん、私の授業は基本的にオペラント条件付けをメインにしているからなぁ(促成栽培のためにはオペラント条件付けは非常に便利)。5月からの授業はちょっと雰囲気を変えて構成主義的な方向で進めてみましょう。
しかし長い本です。一晩かかっちゃった。