一般教養じゅーよー

大学に初めて入ったとき(何度も入るものじゃないけど、本来は)、最初の1年「俺はコンピュータがやりたいの! 一般教養なんかどうでもいいから!」と情報処理センターに入り浸ったり、サークルに行ったり、バイトにいそしんだりしてましたが、結局考えてみると一般教養の科目の方が授業内容はよく覚えています。
生物の進化の歴史に目から鱗が落ちたり(ポニョの「あら、私たちは元は泡から生まれたのよ」は比喩でも何でもない)、音楽の授業でそれまでのピアノ教室やポピュラーミュージックの独学とは違うところから音楽を見る方法を知ったり、法学、政治学、経済学、社会学といった社会科学系の学科はどれも楽しかったです。
惜しむらくは第二外国語にロシア語を取れなかったこと。工学部はドイツ語と決められていたのです。キャンパス移動の関係上。ロシア語の辞書や教科書を見せてもらって中途半端に知識を仕入れてましたっけ。


一般教養は、直接役に立つことはあんまり無いですが、知っていると楽しいです。大学という高等教育機関で、専門とは無関係に一般教養をやらせる(特に公立はその傾向が強い。あ、私は国立でした)のは、その辺の「民度」をあげるためなんだろうな、と、今なら判ります。入った直後は判らなかったけど。
放送大学みたいに「教養学部」しかない大学があるのも、その意味では非常に理解できます。幸い、今度のBSのデジタル化で放送授業も全国区になりますし、単位はともかく教養をためてみるのはいいことですよ。受ける前は想像もしなかった世界の構造が見えてきますし。
この辺、高校までのカリキュラムに込められればもっといいんだろうけど、難しいんだろうなぁ。