Vocarhythm

何度も聞いています。
好きな歌もありますが、好きじゃない歌もあります。全体的に一本調子のアレンジが鼻につくのが素人仕事ですね。そりゃそうか。素人なんだから。
「恋するVoc@loid」「Packaged」なんかは逆に一本調子なアレンジでうまく快楽を引き出しています。歌詞は好きじゃないけど、聞き取れないから気にならないし。


新居昭乃梶浦由記のような意味のない言語の一種として聞くと滑舌の悪さも歌の一種のような気がしてくるから不思議。音素間のつながりはやっぱり完全には行きませんね。
あと、実体のない「初音ミク」自身を主題にした歌がやけに多いのもメタフィクション好きとしては楽しいです。もちろんサンプリング元には人格があり、Vocaloid2エンジンを制作したヤマハの人たちにも多種多様な人格があり、データを制作したクリプトン・フューチャーメディアの人たちにも人格はあって、ところでその製品である「初音ミク」というソフトウェアにはどの程度人格を仮想(コンピュータ用語のvirtualね。「実在はしないけどあることにして実質的に使う」という意味の)できるかというところですね。
これを推し進めると、OSタンという記号がなくてもWindowsNTのシリーズには人格は元から仮想できていて、じゃあペットにはほんとに人格を仮想できるのか、じゃあ昆虫には人格を仮想できるのか、「群れ」には人格を仮想できるのか、アイドルマスターのメンバーには人格を仮想できるのか、とか思索を進められて楽しいです。
逆から見ると実体はあるはずのPerfumeには人格は仮想できるのか(!)というのもありますね。長嶋茂雄に人格は仮想できるのか(笑)、とか。
アイドルなんかに萌えてきた人にはPerfume初音ミクのどこが違うのか、という話になるのかなぁ。


閑話休題(閑話だったのかい)。
他には「ミラクルペイント」のスキャット具合も好きです。ブラスがシンセくさいのはアレンジからすると残念。
「子猫のパヤパヤ」も好き。舌の回らないところをうまく使って歌にしているのはうまいなぁ。
「∞」も好き。好きと言っていいのかな、プログレを舌足らずで歌うという違和感が面白いというか。アニメ声プログレと言えばSound Horizonなんかもそうか。