ドラマCD P.S.すりーさんの「アフリカ」の歌詞について

すりーさんはインテリです。なにせ、業界の分析を情報収集と持ち前の頭脳を使って理路整然とやっつけた前例があります。
にもかかわらず、「アフリカ」がどこなのかは微妙に知りません。
いや、元は知っていたはずなんですが、なんか、周りにいろいろ吹き込まれているうちにアフリカ像がゆがんできたというか。
「もしかして、こんなに話が出るって事は思ったよりも近い?」
「みんなちょくちょく行ってる?」
すなおなすりーさんのことですから、人の言うことをいちいち疑ったりするようなことはあまりしません。アフリカの面白おかしい話をいろんな人に聞いているうちにアフリカというところが触れないようなずっと遠くではなく、すぐに手に触れられる「どこか」のような気がしてきました。
さて、すりーさんは普段は電車で移動しています。駆け出しですもの、運転手付きのハイヤーで出勤はできませんね。いつも乗っている私鉄での帰り道、アフリカを思い出すような真っ赤な夕日や、ちょっとした木々の流れていく景色を見てぼんやりした頭で「アフリカ」のことを考えます。
ちかくなのかなぁ。
電車で行けるかな。
快速は止まるかな。
車窓から見えるかな。
天気がいいと見えるかも。
うつらうつらと妄想しているうちに車内に乗っている人が動物に見えてきました。象や、キリンや。
すりーさんのまだ見ぬアフリカ像は、吹き込まれた様々な馬鹿話と相まって、すっかり身近なリアルになっていくのでした。今日の夢はサバンナでしょう。


というストーリーをあのとんちんかんな歌から読み取りました。Ikaさん最高!
着ぐるみのような象がスーツを着て吊革につかまっているなんて、なかなかすてきな妄想です。隣の席には首の長い二足歩行のキリン。
「アフリカ」というゲームが、非リアルの中の限定的なリアルにこだわって作られていたという経緯がありますし、すりーさんの歌も、リアルと非リアルが混濁する状況を歌っているのでしょう。
それはプレイ中だけではなく、昼間の白昼夢や、布団に入ってからも行われます。
届くかな、アフリカ。