アジャイルプラクティス(asin:4274066940)

(この項書き直し。書いてる最中に電池が切れたので)
読了。
後半のコーディングの話は納得できるものが多かった。ただ、日本の組織だとメンターは存在を許されないんだろうなあと思って悲しくなります。序列を越えた発言を固く禁じる傾向があるので。部下は上司よりも無能(と振る舞わなければならない)ルールって、どういう意味があって社会に醸成したものなんだろう。
うーんと、

  • 上司は部下よりも有能じゃないと部下がついてこない
  • 上司は自分の有能性を示すため、部下が有能である場合、その部下の能力を下げる(これによって相対的に上司は有能になる)
  • 部下の能力を下げられないのなら、その部下を切る
  • 上司は自分の有能性を示すために能力を上げなくてもいい

……うわー、だめだこりゃ。落ち続ける一方だ。
やっぱり、人間性をある程度無視しないとフラットな組織は難しいなあ。あと、感情による個人攻撃が推奨(言外や空気であっても)される組織はアジャイルは難しいなあ。初めの方に書いてあったけど、クビにするのを恐れないようにならないとダメかも。
日本の雇用制度は流動性を可能な限り削ぐ方向で立法されているのでまずはそのパラダイムが変わらないと。


ちなみに、雇用の流動性がないことにもメリットはあります。全体としての生産性は低くなりますが、個々のメンバーが食いっぱぐれることが割合少なくなりますので。このあたりは、民主主義がどのレベルで妥協するのかによりますね。
まぁ、本来の民主主義はともかく、日本には民主主義が根付いてないからなぁ。根付いていたら「サマータイム法案」なんてのが定期的に出てくる理由の説明がつかないし。