空腹で倒れる

きのうからソースの話とかしていたのでどうにも耐えられなくなってサボテンでお昼ご飯。
チェーン店では和幸も好き。でも、最近一番のヒットは中目黒の小道を入ったところにあるトンカツやさんかなぁ。久々に通いたいトンカツやさんでした。ちと遠いけど。
ゴマをすって、すごく濃厚なソースにぱりぱりの衣と脂身を着けて食べると、何ともいえない甘みが感動的です。最近、下の娘がおいしいものを何でも「甘い」と表現するのですが、甘いものは、おいしいですよね。うん。
で、感動に打ち震えながら、約8年ほど昔のことを思い出すのでした。


8年もあれば恵比寿くらいの町でも店は色々入れ替わります。小さなお店は、お店のたたずまいはそのまま人が変わったり、名前が変わったりを繰り返しています。
8年前、恵比寿の駅前に小さな、でも激しく旨いトンカツやさんがありました。すっかりお気に入りで、微妙に顔を覚えられるぐらいには行っていました。
その日は月曜日でした。朝から夕方まで授業があり、授業が終わってからは別の仕事。へとへとになってから同僚と帰りがけにこの店に。いつものメニューを頼み、トンカツのお皿が出てきたところで、上半身が崩れたのを覚えています。隣の席の座面に倒れかかって、身を起こすことも出来ません。
と、いうのも、じつに48時間ぶりの食事だったのでした。日曜日は忙しくて朝からずっと表で仕事を。食事をとる余裕はありませんでした。月曜も朝食抜きで授業。昼休みも課題の対応をしていたので昼食も抜き。
これが、やっと何か食べられるという安心感で、気力だけでもっていた全身の血糖値ががくんと下がって、意識を失ったんでしょうね。
なんとか力を振り絞って、おいしいトンカツを食べ、タンパク質と油が栄養になっていく感触を味わってやっと人心地。
もちろん、その間もお店の女将さんやら、ほかのお客さんやらに注目されまくりでした。おかげで、女将さんには閉店までずっと覚えていていただきましたっけ。そりゃそうか。
ローグライクRPGの空腹パラメータはきつすぎる」と同僚は持論を持っていたそうですが、この一件以降「もしかしたらアレは妥当なのかもしれない」と思ったとか。まあ、現代社会生活において、空腹で倒れるのはかなりレアケースですけどね。
もう一度あそこのトンカツが食べたいなぁ。