ピアノとエンクロージャ

フルレンジでピアノの音を出すのは難しいっぽい、という話だったので、いくつか試してみました。

  • LINE INのあるデジタルピアノ
  • CDプレイヤー
  • 高音質なヘッドフォン
  • Timedomain mini

順を追って。

  • ピアノ単体でピアノを弾く

当たり前ですがピアノの音がします。聞き慣れてるので、今更不可もなくって感じです。

  • ピアノをヘッドフォンで聴く

残念ながら、本体よりも少し柔い音がします。特に高音域もしくは残響。
音源自体が、ピアノ本体によって鳴らされることを期待した物になっているようです。

これが何ともしょぼい音でした。
ヘッドフォンの時点でちょっと予想がつきましたが、本体以外から鳴らすと、何かが足りない音になります。
もちろんこれは、元のサンプルや付加している音が最適化されていない(というか、ばっちり想定外)ので、当然の結果ではあるのですが。
ピアノは、ピアノのキョウタイで鳴らしてなんぼです。形には意味があるのです。当たり前ですが。

当たり前ですが、ピアノに聞こえます。ライブ録音なので、音場まで見えるスピーカーの面目が立ちますね。

  • CDでピアノの曲をヘッドフォンで鳴らす

音場はともかく、綺麗に聞こえます。ステレオマイクでとったためか、微妙に頭の中で鳴っているような気がするのはご愛敬。

  • CDでピアノの曲をピアノから鳴らす

これがおもしろかったです。
音場とか、ステレオ効果とかは全部さておき、まるで目の前のピアノで弾いているかのような錯覚がします。
そのまま聞いてもピアノに聞こえる録音を、わざわざピアノの音響で鳴らすのですから当たり前なのでしょうが、元のピアノではなく、このデジタルピアノの音のようにすらも聞こえます。


これらのことを総合すると、うちにあるデジタルピアノの音は、元のサンプルの影響よりも、キョウタイの音響効果の方が遙かに大きいというほぼ予想通りの結果になりました。
また、ピアノを鳴らすためだけに特化した単体スピーカーを作ったとしても、それが手元のピアノで鳴っているかのように振る舞わせるのはちょっと難しいかもしれないともちょっと思いました。
楽器としてのピアノ(弾いている当人が聞こえる音)に関しては、サンプルよりもどこで鳴ってて、どんな風に鳴らしているのかの方がどうやら重要っぽいので。
うーむ、電子ピアノメーカーの人たちは、この辺判った上でインテリア調の代用品を作ってるんだろうなぁ。
それにしても、電子ピアノのキョウタイでピアノ曲を鳴らすのはちょっと楽しいですね。ほかの音はオーディオ機器としてちょっと今一つだとしても(^^;)<当たり前だ