Squeakの教育的スコープ

(コメントhttp://d.hatena.ne.jp/Florian/20071209/1197180949#cをうけて)
おおっ、微妙に想定の外からの見方でした。
ちょっとまとめます。ずれてたら指摘よろしくです。

  • Florianの話
    • f1.前提:eToysでは逐次実行で行われるアルゴリズム教育のは意味がないのではないか(問題提起)
    • f2.理由:スクリプト内のフレーズがステップ実行している様を外から見られない
    • f3.解決策:逐次実行のアルゴリズムで問題を解決しない方法論を考える
    • f4.副作用:非同期並列処理のアルゴリズムの教育になる
  • propellaさんの話
    • p1.前提:eToysでは逐次実行で行われるアルゴリズムの教育はやりづらい
    • p2.理由:スクリプト内のフレーズがステップ実行している様を外から見られない
    • p3.解決策:eToysで逐次実行型の処理系を作成し、それを観察
    • p4.副作用:逐次実行型処理系であるeToysで逐次実行型処理系を作ることで、世界の組成を所与ではなく再構築可能な存在として捕らえられる

状況自体は対立していません。
ただ、一つだけ挙げるのなら、eToys自体の教育方針として逐次実行で実現されるアルゴリズムに重きを置いたものとするのか、非同期並列のアルゴリズムに重きを置いたものとするのかという違いがあると思います。
eToysという環境で、様々な教育を行える状況は歓迎すべきものです。ただ、教育効果を高めるためには、中心となるコンセプトをなるべく単純に持ち、その周りで論を敷衍する方がいいと思います。
その意味で、非同期並列の動作を組み合わせて何かを実現しようという方針が言語機能から見えるなーというのが私の元の話(http://d.hatena.ne.jp/Florian/20071209/1197180949)だったのでした。
カリキュラム検討会であった話は、そのための例示であり、あれ自体をよりよい方法で実現するにはどうすればいいのか、という見方は持っていませんでした。でも、しみじみ考えると先のp4の話は重要ですね。