GalaxyTabしばらく使っての雑感

Android 自体はHT-03Aの発売日から(開発環境は多分V1.0から)使ってるので、それを踏まえた上で読みましょう。

・超速い

CPUも、GPUも速いんでしょうが(Android はわりとOS標準の機能をGPU経由で駆動するので、GPUショボいと露骨にばれる)、やっぱりJIT かかったDalvikの効果は絶大です。何をしても速い。ほぼ待たされない。AtomZのWillcom D4とは比べ物になりません。

……あ、いや、笑い事じゃなくて。というのも、AtomZとはいえ、CPUクロック周波数では1.3倍、メモリで2倍載ってて、DMIPS/MHzで大きく違わない上に、アプリケーションのほとんどがネイティブで動いているWindows7(これ自体はかなり最適化かかってる。同じマシンでのVistaやXPと比べると歴然)よりも、仮想機械上のアプリの方が快適ってのはある意味凄いことですよ。

そういう意味でも、やっとAndroid は2.2でほぼ当初目指していたところにたどり着いたんでしょうね。

・絶妙の大きさ

スーツの内ポケットから取り出すとぎょっとされますし、これで話をしていると回りから奇異の目で見られますが(そう! 単体で電話になるんですよ! これは後述)、大きさとしては絶妙です。ちょうどポケットに入る大きさで、さほど重くないので、これだけしか持ち歩かなくてもさほど困りません。

立って使ってもいいですし、喫茶店のテーブルなどに置いてもいい感じです。特に外部キーボードを必要としません。なによりも、ソフトウェアキーボードが基本的に「常にQWERTY」というのが大きさを如実に物語ります。そもそも、テンキーにする理由がないという。

あ、ただ、横置きしてソフトウェアキーボード使うことはお勧めしません。というか、そもそも、横画面使わないし。

雰囲気を知りたい人は、手元にわりと薄目の新書版の小説を用意してポケットに入れてみましょう。大体そんな感じです。

・電池がわりと持つ

全く通話しないで、画面を消しておくと1ヵ月持つほどの巨大な電池が入っています。けど、アクティブに使うとだいたい8時間くらいで切れますね。

でも、パソコンを無線ネットワークを使い続けて8時間だと思うとなんかすごいものがあります。たしかに、Let's Noteのシリーズはそれくらい持ちましたが、三倍くらいの大きさあるしなぁ。というか、立って使えないし。

ハンドヘルドPCだと思うと驚異的です。電池の交換できないけど。

・ブラウザ優秀

ま、中身としてはiPhoneとかと根っこを同じくするWebKitなのですが、なかなか優秀です。サーバー側がわざわざ切らない限り(実はUA見て結構切られる)JavascriptFlashもけなげに動きます。

あと、ズーム回りが素早いので結構便利です。ピンチによる手動ズームよりダブルタップで「そこのdiv幅にぴったり会わせる」機能が激しく便利です。

単にブラウズするならWindowsである必然を全く感じなくなりました。

……にもかかわらず、はてなは激しく未対応です。スマートフォン専用のビューはできることが少なく、フルPC版は自動ズームが邪魔しておかしなことに。うーむ、iPhoneのひととか、不満ないのかなぁ。

かといって、Google のやってるblogspotもGoogle sitesも微妙な対応だったりして。もう、UA見て勝手に対応変えるなー。というか、変えてもいいけど、中途半端なところで止めるなー。

・プリインストールアプリが結構便利

おまけでついてくる本棚アプリ(ePubが読める)がすごく優秀です。PDFよりずっとこっちの方がいい。ePubが縦書きの書式決まったらきちんと対応してほしいなぁ。

オフィススイートのThinkFree Officeもなかなかいい感じ。少なくとも、結構な長文を書いてもパフォーマンス的に困りません。なぜか、PDFビューワの機能もついてます。Adobeのビューワよりこっちの方が好き。

カレンダーやメディアプレイヤーもなぜかAndroid ディフォルトのものではありません。はじめ違和感ありましたが、これはこれでなかなか。カレンダーヴぃジェットが近い予定がないときには「今日の日付」すら出さないのは設計ミスだろうなぁ。

もちろん、微妙に詰めの甘さはあります。せっかくThinkfree office がWebストレージに対応してるのになぜかGoogle アカウント使えなかったり(おいおいおい。他にアドレスない人どうするつもりだったんだ)、一部のアプリではIMの未確定カーソルが出なかったり(韓国語ってIM使わないのかなぁ?)、なぜかGoogle docs にものすごく冷たかったり、いろいろ惜しいところはありますが、そのうち直ることもあるでしょう、多分。

・そこそこ実用的

極端におもちゃガジェットですが、凄いことに、なんと、一応実用になります。

例えば電話。通話用スピーカーなんて物はついてないので着信・メディア用スピーカーから相手の声がするのですが、ちょうど上下逆に持ってスピーカーを耳に当てると、ちょうどいい位置にマイクがついています。これ、考えた人賢い! いえ、なにせメディア用スピーカーなので、相手の声は回りにだだ漏れですが。

カーナビにもなります。逆さまにして車のカップホルダーに置くと(回転は90度単位で360度対応してます)、そのままカーナビになります。ディスプレイも大きくて見やすいです。シガーソケットにUSB給電端子をつけておけば電池も気にしなくてすみます。

画面表示しないと凄く電池持つのでメディアプレイヤーとして使っても全く困りません。おまけヘッドフォンがカナル型でそこそこの音質なのもいい感じです。

・足りないところは勇気でカバー

や、勇気はどうかと。

なにせ、「アプリを作るのが凄く楽」というのが最大のメリットであるAndroid ですので、困ったことがあればあとは自分で何とかなります。自分で作らなくても似たようなものはよってたかって開発されてます。ユーザー多いって素敵です。マーケット自体は、控えめに言ってもカオスですが。

とりあえず、これなら何年も使い続けてもいいかなって感じです。どうせすぐ新型出るんでしょうけど、そういうの気にしてたらいつまでも買えないからなぁ。Android 2.2になった今はちょうどいいタイミングですよ。