電子音楽 in Japan/田中雄二

膨大なインタビューを元に電子音楽のたどってきた道を記した本。やっと読了。長かった!
ヒカシューP-Model電子音楽いうにはそんなにシンセサイザー使ってないし、プラスチックスもまぁ、電子音楽はあるかなーって程度ですが。
私は、物心ついた頃にはアナログシンセの効果音の怪獣映画で育ち、MIDIの端子をRS-232Cから自作し、DX-7やその派生であるOPL,OPLA,OPM,OPN(V50まで行くとオシレータに波形が選べるようになる)やMSM6252の矩形波オーケストラ(KORGのPOLY800)で遊んでいた世代なので、前半のアープやムーグはあんまりわかんないですね。プロフェット5の独特のモジュレーションの感じは好きだったけど。冨田勲もだいたい聞いてるなぁ。
ディジタルシンセが各社いろんな手法を出してきた当たりから楽しいんだけど。

  • まずはこれはないと始まらないKORG M-1
  • FM音源ならぬDCTを中心においたCasio FZ-1
  • KORG M-1と同じ方法論でだいぶサンプルの感じが違うKAWAI K-1
  • M-1になりたい気分が透けて見えるけどやっぱりKAWAI K4
  • 何を弾いても「ローランドの音」になるMT-32やD/Uシリーズ
  • 巨大なAKAIのS-3000とローランドのS-50
  • とにかくたくさんの派生機種が出たローランドのSC-55/88の眷属
  • オーケストラ関連で妙な人気のあったYamaha TGシリーズ(フォルマントシンギングボードが白眉!)
  • 一部の人に絶大な人気を誇った(未だに音が聞ける)WaveStation D/A

この辺は、もう民生に落ちてるから対象外だったんだろうなぁ。


しかし、こうしてみると85年の筑波の万博は「テクノポップ花盛り」だったんですな。どこに行ってもテクノポップ。確かに記憶にあるもん。何度も行ってるから。
今ならテクノポップをやっても全然古くないですね。Perfumeは偉大だ。