妄想

ホームから駅の階段を下りていると、下から駅員さん3人が若い女性を追って駆け上がってくるのが見えました。

「伏せろ!」
振り返るとホームからモーゼル・ミリタリーを両手に構えた男が叫ぶのが見えた。
とどろく銃声3発。跳弾の高い音、追いかけるように薬莢が跳ね返る。
女は身をかがめたままやり過ごし、そのまま列車に駆け込む。
閉まるドア。ぎりぎりで追いつかない駅員。
「止められないのか!?」「次の駅に連絡しろ!」
走り去っていく赤い電車の影が去ると、ホームにいたはずの男も姿を消していた。

という妄想が一瞬見えましたが、駅員さんは何事もなく女性を追い越して行ってしまいました。急いで何か物を運んでいたようです。