福音館書店チルドレン

子どもの本をたくさん買うようになって初めて「福音館書店」という出版社が特別だということに気づきました。
偕成社とか理論社とかいい出版社はたくさんあるけど、やっぱり福音館は特別。「こどものとも」と、他の出版社からの月刊絵本のクオリティの差は歴然。にもかかわらず、プロの作家ばかりじゃなくて、他業種から連れてきたり「本業は保母」なんて人がいたり、よくこのクオリティで毎月出せるものです。
そりゃーもう、幼少のみぎりは福音館の絵本にどっぷりつかって暮らしていましたが(「ぐりとぐら」「うさこちゃん」「しょうぼうじどうしゃじぷた」「はじめてのおつかい」数え上げればきりがない)、かなりの数を覚えているのは、なんのことはない単にクオリティが他の出版社に比べて高かったんですね。他の出版社の絵本、読んでないとは思えないもんなぁ。
こうして覚えている人が親の世代になれば、また子どもに買い与えるというループは確実にできていくわけですし、日本の文化に与える影響はかなり大きいと思えるのです。
また、今になってみてみると、なんというか非常にドリームチームな作家陣です。

最近では「くだものだもの」(絵はアニメーション作家の山村浩二)、「たまのりひめ」(作者は現代美術の画家の牡丹靖佳)、「わにわに」シリーズ(絵は版画家の山口マオ)なんかもいいですね。「よくきたね」「かしてよ」「ねえ、あそぼうよ」「わんわん、なにしてるの?」「まってまって」などの乳児向けシリーズ(こどものとも0,1,2)もかなりいい感じ。
こうして福音館チルドレンは確実に増えていくのです。「ミッフィー」じゃなくて「うさこちゃん」だし、「ティガー」じゃなくて「トラー」だよね(それは岩波書店だ(^^;))。