電子ピアノいろいろ

せっかくなのでいろいろ弾いた感想を。

サンプルやタッチの問題はあるにしても、ピアノとしての音質のほとんどは、アンプの容量とエンクロージャに左右されるということが判りました。
特におもしろかったのが、カシオの3年前の旧モデル(割合ハイエンド)と、同じカシオの最新機種(普及品)が一緒の値段でおいてあったのですが、サンプルとしての細工や同時発音数などでは新しい方がずっといいのですが、古い機種の方が弾いていて心地よい音がするということ。
アンプの容量はほぼ倍、エンクロージャとして使っているらしき箱もずっと大きいので、その違いがデジタル技術の進歩では乗り越えられなかったんでしょうねぇ。

  • インテリア調ピアノを信用するな

まぁ、値段を見ると一目瞭然なのですが、インテリア調ピアノはかなり低レベルな代用品です。
エンクロージャの形状に制限を受けるとか、響かせるための板が使えないとかいろいろあるとは思いますが、今時の音響技術を使えば、スピーカーからピアノの音を出すぐらい訳ないだろうになぁ。

  • はやりのサンプルはフォルテッシモの歪み無し

かなりあちこちのメーカーで感じたのですが、フォルテッシモで弾いたときのアコースティックピアノ独特の「ビヨーン」という歪みがほとんど聞こえませんでした。
特に「ローランドのピアノは音量ごとにサンプルを切り替えているので、フォルテッシモに特徴があります」とのふれこみでかなり叩いたのですが、単に音が大きくなっているか、そうじゃなければアンプの歪みしか聞こえなくてちょっとショック。
カワイの音はそういう意味では結構独特だったのですが、これが技術的理由とは思いがたいですし、むしろどのメーカーもノイズっぽい歪みを聞こえないようにする方針でサンプルを作ってるのかも。

  • タッチはどこもおもしろい

グランドピアノのピアニッシモのぬけ(微妙にクリック感がある)を再現したローランドやら、ほんとに叩いているような音がするヤマハやら、タッチはどのメーカーも力を入れていておもしろいです。
むしろ、今時の電子ピアノを触って初めて、うちにあった壊れた方のピアノは凄いいいタッチだったんだなと再認識。何せ木製鍵盤の妙に重い奴ですし。

  • ライン入力がない

電子ピアノ事情に詳しくないので全然知らなかったのですが、見た物(普及機ばかりです)のほとんどにライン入力とのミキシング機能が付いていませんでした。
あ、いや、実際にはほとんど使わない機能だとは思いますが、うちにあったピアノにはついていた(SC-88をつないでいました)ので、ちょっとびっくり。
……うーん、これも、うちにある奴がそもそも普及機ではないと考えるべきかな?

  • 付加機能は凄いことになっている

液晶ディスプレイは当たり前、練習用の楽譜からガイドからかなり至れり尽くせりでついてきます。SDメモリやUSBホストも完備。
もっとも、今回探していたのはあくまで「ピアノの音のする楽器」なので、練習用機能は全然見てませんが。
これも、ピアノ教室とかでは使ってるんでしょうか?


録音されたり、PAを通したりすることを期待しない、単体楽器としての電子ピアノの、何というか楽器としてのおもしろさをちょっと感じました。
さて、新ピアノが届く前に旧ピアノを処分しないと、置く場所がないよ(^^;)。