ハッカーは何をハックするか

ハッカーはいろんなものをハックします。

  • ATM

銀行のATMだってハックします。あ、暗証番号をハックするとかじゃなくて、明らかにシステムの想定を少し超えたところを。
むかし、とある銀行のATMは「数字+千、万で金額指定」「紙幣は最大20枚」という制限がありました。
この2つの制限から「数字は枚数を示すものである」と気づき、「1万19千円」と打ち込むと千円冊たくさんで下すことができました。額が素直に十進数の数字だとは限らないですよね。

  • 五叉路

あらかじめ優先道路と、側道を見極めます。うまくタイミングを見極めると、わたる回数での最適化と、時間方向の最適化の双方がすぐ求まります。今の疲れっぷりと、時間のなさに照らし合わせてお好きな方を。

  • 満員電車

地方都市へ向かう私鉄電車なんかはハックのしがいがあります。身なりと年齢から逆算して、「どの辺に住んでいる人か」を割り出して、早くに降りる人の前に陣取ればゆっくり座って帰れます。
ギャンブルよりは正当率が高いかと。

  • 二層式洗濯機

処理器が2つあって並行動作するので、タスクをうまくスイッチできればトータルとしてのスループットは全自動洗濯機よりも高いはず。……洗濯している最中にほかのことができないという問題を除けば。


最適解を求めるために、観察し、自分の都合のいいように世界を書き換えるのがハックの醍醐味ですね。
ついでに、目的は「実利」よりも「最適解を求める」という行為に付随してれば尚良し。
携帯やSNSを大人が思いつきもしないような使い方を編み出す小中学生って(以前「ぱど厨」の話を聞いた時にはものすごく感心した)、非常にハッカーだと思うんですけど、なんで大人になるとみんなハッカーじゃなくなっちゃうんでしょうねぇ。