自由自在 Squeakプログラミング(isbn:4883732037)

結局行き帰りの電車で読んでいます。
例によって大島さんのSL-Zaurusのざうちゅう(http://www.is.titech.ac.jp/~ohshima/squeak/zaurus/squeak-sl-zaurus-j.html)で実行しているのですが、インタラプトの仕方が分からなくてはまってみたりね(^^;)。
メニューキーですよ。メニューキーだからね>自分


まだ第3章までしか読んでいませんが、以前の訳書であるところの「Squeakプログラミング入門」( ISBN:4434043307)(以下「黄色本」)にくらべて圧倒的に分かりやすいです。黄色本は私にとってはノイズにしか見えない対話(とキャラクターの描写)や、たぶんSmalltalk風列挙を意識したであろうcontentsが、読むのを阻害していましたが、こちらは例示や意味の解釈がうまいですね。
しかし、良い本だとは思うのですが、入門からいきなりVMプラグインにまで話が飛ぶのはちょっと初心者に勧めづらいなぁ(^^;)。
初心者にたいして難易度の幅の広い情報をいきなり提供してしまうと、結構引かれるんですよね。前半、第8章までで記述を止めた「一般人向けバージョン」があっても良いのかもしれないって気がします。
あ、いや、Squeakについての書き下ろしの本を書くチャンスなんかめったにないから、ここぞとばかりに詰め込んだのかなぁ、と、勝手な想像をしてはいるのですが。


あと、全体的に「Squeak」というものについて解説することにこだわるあまり

  • Squeakを使うとこんなことができます
  • Squeakを使うとこんなに幸せになれます
  • だからやっぱりSqueakだよね

というメッセージが薄い気がします。もちろん、わざわざSqueakに興味をもつ人に対しては書く必要のないことなのですが、入門書として啓蒙の意図をもつのでしたら、ある程度のコンセプトが必要になると思います。実はこれは「Squeak入門」(ISBN:4434029479)(以下「新青本」)でも感じた話でして、もっと大上段にしゃべっても良いと思うのですが・・。
じゃ、 Florian ならどう語るのかと聞かれると、ちょっと悩みますけど。結局、「中の人」ではないのであんまり正しいコンセプトを持てているのか分からないので。
むう、Squeakers DVDでも見て探るのが良いんだろうな。
この辺の話は正しい「中の人」の意見を知りたいです。


ともあれ、おもしろい本でした(まだ途中だけど)。梅澤さんありがとうございました。