LibreOfficeについて

「PDF出稿はLibreOffceで書いてます」というと、十中八九「何ですかそれ?」と言われる今日この頃。
いい機会なのでちょっと解説を。


昔、Sunがオフィス生産性ツール(オフィススイート。MS-Officeみたいな何か)を会社ごと買って、ソースを公開し始めました。これが、OpenOffice.org。さいごの.orgがミソです。みんなで作っていきましょうみたいな。…や、そこまで積極的にやってくれませんでしたが。
で、当のSunが今度はOracleに買われ、OpenOffice.org事業に手を入れ始めました。というか、投げ始めました。で、オープンソースからThe Document Foundation(TDF)が派生させて作ったのがLibreOfficeです。
とはいえ、OpenOffice.org自体はもとからいろいろ派生してました。Novelなんかが中心でやってたGo-OOというのもありましたし、商用ではStarOfficeLotus Symphonyなんてのもあります。
LibreOfficeはおもに(完全に、ではない)Go-OOのコードをベースに作られてます。ワープロ表計算、簡易DTPからデータベースアクセスソフト(ここはまだまだいまいち)までついている、まあ、だいたいMS-Officeを置き換えられるソフトです。
文書の形式はODFというXMLをZIPでくるんだ形式。読もうと思えば結構読めます。一応レンダリングの指針はありますが同じODFを扱うものでもMS-Offceや一太郎なんかとはちょっと違った見え方になります。逆に、MS-Officeの形式でも出力できます。完全に互換…とまではいきませんが、普段使いにはまあ十分です。アウトラインプロセッサ周りがたいそう弱いですが。
で、これの標準の機能に「細かい設定をしてPDFにエクスポート」というのがあるのでした。仮想プリンタ経由で出力するものなどを使わなくてもだいたいどこでも読める文書になります。フォントも基本埋め込みなのでますます可搬性高くていい感じ。画像の圧縮率やカット&ペースト禁止なんかも指定できます。便利です。
なにより、Wndows/MacOSX/Unix like Systemなどで動くので持ち運びに大変便利です。USBメモリにバイナリ展開しとけば(起動むちゃくちゃ重いけど)ますますどこでも使えます。Javaがない環境ではどうにもならない機能もちらほらありますが、MS-Officeのマクロにもだいぶ対応してきました。


というわけで、最近の文章は大概LibreOfficeとODFなのでした。ソフトがディスコンになることはあっても、ODF自体は扱える環境が残るでしょう。