MS-OfficeにあってOpenOffice.orgにないもの
- 冴子先生
- カイル
- よくできたアウトラインエディタ
冴子先生とカイルはこの際いいとして(念のため、彼ら自身が悪い訳ではない。マイクロソフトの黒歴史Bobの末裔であるベイジアンフィルタによる自然文検索は偉いと思う。MSDN Documentなんかにも生かされてるし。ただ、「どんな検索機能を持っていても、一度見たら二度は見ない」「必要な情報に限ってなぜか見つからない」「いらないときにUIに介在したがる」という欠点はいかんともしがたい)、Wordの「アウトラインエディタ」に関しては、OpenOffice.orgは足元にも及びません。
なにせ、MS-WordはOffice97の昔から「アウトラインエディタ」専用のモードを持ち、アウトラインを書きながら本文を書き足していったり、レベル以下を閉じて一気に移動したり、レベルを一気に変更したりとかなり思考の役に立ちます。
OpenOffice.orgにも「ナビゲータ」はありますが、所詮これはPDFのしおりやEclipse,NetBeansの「アウトライン」ビュー以上のものではないので、専用のエディタに比べちゃうとだいぶ落ちるというか。
MS-Wordのマイクロソフトの推奨する正しい使い方は(マニュアルに載ってるんよ)、
- アウトラインで、だいたいの項目を最後まで書いちゃう。中身はなくて可。
- 「ここにこんな事を書く予定」というアバウトなプランを元にアウトラインを切ったり貼ったり。
- だいたいの構成が決まったら「下書き」モードで書式とか気にせずに書く(段落書式がよくできてるので、「アウトライン」が決まってるとよしなな段落書式を勝手に選んでくれる)。
- だいたい書けたところで「印刷レイアウト」にして、図や表を挿入。図や表は直接書かずに別のドキュメントで書いたものを「グループ化」してから貼り込むのがこつ。Visioが有るならなおいい。
- 間違っても、「文字書式」とかでレイアウトしないこと。
特に「アウトライン」の出来の良さと「下書き」の軽快さが素晴らしいです。これでODFをサポートして、社内全部にライセンスを入れなくちゃいけない上にえらい高い(見るだけならここまでの機能はいらないんだけどなー)というのがもう少し何とかなれば、さすが商品というレベルです。
一太郎が「書く人」を限定して、できあがりを一太郎文書で見せることがないのに比べると、MS-Officeの特にWordとPowerPointはフル機能持ってるOfficeじゃないと見られもしないのが痛いです。OOXMLはちょっと期待したんだけどなー(MS製のほげほげViewerの出来の悪さは悲しくなるレベルだし)。
ともあれ。
OpenOffice.org Writerに今一番求めているのは「よくできたアウトラインエディタ」なのでした。割と愛用している一太郎もアウトラインエディタはこだわってますね。MS-Wordに比べるとちょっと緩いけど。あのくらいの緩さが文系の人にはちょうどいいんだろうな。