カラオケJOYSOUND Wii

Wii Ware版の噂はマイクがないのでスルーしていましたが、マイク同梱パックが出たので飛びつきました。
やっと出た、本格的な家庭向け通信カラオケです。「セガカラ for Dreamcast」の立場はどうなるんだと言われても、何せ専用ハードウェアが必要な特殊ソフトだったしなぁ。セガマニアでカラオケも好きな私ですらも持ってませんので、世間一般的にはほぼ無かったことにされてるんじゃないのかなぁ。あれはあれでいいとは思うんだけど(見たことだけはあるらしい)。
ともあれ、すばらしいゲームです。オンライン課金をしてから、息もつかずに3時間歌い続けました。簡単な課金の方法と、簡易なインターフェースがあれば、古いデータであっても商品価値は下がらないですね。


ただ、「通信カラオケはすばらしい」と「このソフトの出来がすばらしい」はあまり相関関係はなく、商品企画のレベルでは凄いと思いますし、GS音源を含めた「業務用JOYSOUNDエミュレータ」の出来はいいのですが、UIなどあまりに詰めが甘いです。
だいたい、アイコンとポインタをWiiリモコンで選択させようという旧態依然なUIに、アプリケーションが全然そぐわないのはどうにかならないものかなぁ。
40以上の項目をページ切り替えとページ番号で選択させるインターフェースもひどいし(最初の都道府県選択で卒倒しました)、はじめ数文字が有意じゃないくせに、ポインタがあっていないとテキストが自動スクロールしないテキストヴィジェットもひどいし(曲名を「おジャ魔女」で検索すると酷さが判る。とてもじゃないけど選択できない)、ポインタと十字キーを両立させようとしてどちらも使いづらくなっているフォーカス制御もひどいです。
些細なところでは微妙なキャラクターのセンスや、ゲストMiiの適当さ加減や、フレームレートが低いのに全く気にしていないポインタの動きや、通信をごまかさずに愚直に見せる方法論などなど、エンジン部分以外のクオリティの低さが気にかかります。この辺、この間の「ハッピーダンスコレクション」でナムコが見せた底力とは対極にあります。
せっかくの商品価値がいろんな意味で台無しです。いや、いくらひどくてもやるけどね。どうせおもしろさとは無関係の部分だし。


あと、マニア的にはあくまで「JOYSOUND」であり、後継バージョンである「HYPERJOY」じゃ無いのも気になります。GS音源の内側でやろうとすると、コーラスを圧縮音源で持ったりするのは難しいしなぁ。Wiiがそんなに通信環境いい訳じゃないだろうし、HDDが無い以上キャッシュもできないし。
たかだか30,000曲しかないのも不思議。毎月1,000曲追加、とパッケージにはうたっていますが、そんなに業務用JOYSOUNDで追加されるわけはないので、未収録曲も含めて配信するんだろうけど。
実際には業務用のランキング情報を元に上位30,000曲を選んで配信しているだけなんだろうなぁ。これで実用の90%以上はカバーする……とかいうマーケッティング的な都合が透けて見えます。


ちなみに、付属マイクは、この間の「街へ行こうよ どうぶつの森」のWiiスピークとはドライバレベルで互換性があるらしく、両方指すとどちらかしか反応しません。エコーのかかり具合が怪しくてしばらくいじっていて気づきました。
つまり、1時間近く、音のしないマイクに向けて歌っていたわけですね(^^;)。マイク無くてもいいんじゃ……(ぉ。