二次元のへそ

毎日新聞のゲーム/エンターテインメント系のニュースを扱うまんたんウェブというサイトがあります。ここに、よくNeoSteamという名前のネットワークゲームの広告が載っています。
今日、何の気なしにニュースを見ていたところ、このゲームの広告に目が止まりました。いや、別にゲーム自体にじゃなくて、ゲームのキービジュアルに使われているエルフ耳お姉ちゃんのへそが、どうにも気にかかるのです。
不思議な襟を持つぴっちりした服を着ているのですが、どう見ても服の上から、へこんでいるはずのへそが見えるのです。ぴっちりした服というのは、その張力を使って表面積が最小になるような形状に変形します。つまり、どう考えても、楕円柱状の胴体にあるくぼみにそってへこむわけがないのですが。
たしかに、ぴっちりした服にへそらしきへこみがあるだけで、かなり見かけは扇情的に(有り体にいえば、エロく)なります。下手に裸のおなか(セパレート水着など)に比べて、印象としてはずっと強烈です。
余りに驚いたので、ちょうど職場にいたスタッフといろいろ調べてみました。


まず、この、服の上からへそが見えるという表現は、だいぶ一般的みたいでした。今まで全然意識していなかったので見えていなかったのですが、いろんなゲームや漫画などで、チャイナ服の上から見えるへそや、競泳水着の上から見えるへそなどが書かれています。どれも、明らかにぴっちりした服がそこでへこんでいるという陰影表現が成されています。
もちろん、実際のレオタードや水着などを着た写真において、へそがへこんでいる形跡はありません。ただ、おもしろいことに、3DCGで作られた水着(もとい、女の子の胴回り)は、割合へこんだ形で作られていることがおおいのです。
と、いうことは、少なくとも絵描きさんの間では、着エロ風味な胴回りを演出するためには、物理法則をねじ曲げてへこみを作るという技術がかなり一般的なものとして用いられているようなのでした。
うーむ、なるほど。萌え絵の文法はおもしろいなぁ。


ちなみに、スタッフ内の討論の結果、

  • へそにソックタッチのような糊を付けてわざわざ密着させている
  • 服自体の素材が光を通すものなので、服の内側に落ちた影が服越しに見えている

の、いずれかの状況であろう、という結論に落ち着きました。
やっぱり、へそを見るなら二次元だね、三次元のへそは服の上から見えないもんなぁ。……って、どういう状況だよ、そりゃ(^^;)。


ちなみに、絵描きのスタッフ曰く、このゲームの絵は気持ち悪くて見てられないそうです。壁紙として提供されている絵なんか、明らかにエルフ耳お姉ちゃんの首と背骨がずれてるもんなぁ。胸を強調したポーズなのはわかるんだけど。