Squeakカリキュラム検討会(2007/11/18)

(この項、ちっともまとまってません。文章もないようも微妙に不快なことをあらかじめお詫びしておきます。ごめんなさい)
当日は、ぶっちゃけ、現場と無関係な人間は私一人で(^^;)、そこから見るといろいろ気になる部分はありましたが総じておもしろかったです。


eToyという微分形式を基本理念として持つ教材で教育しやすいのはニュートン物理学なので、結果的にニュートン物理学と、それをいかに数字で表現するのかという事ばかりになってしまったのが、できあがった教材に対しても、自分の作ったものに関しても、個人的には反省点でした。
あと、具体性と物語に対する視点は、かなり難しいです。物語がないとコンピュータ内の抽象的な出来事に自分を投影することができず、かといって普遍的な物語というものが存在するかというとこれまた難しくて……。
今回、バネの運動(単振動)を表現するのに、現実世界のバネやゴムを使わず、子供は親から離れるとなるべく親の方に行きたがるという妙な舞台設定にしたのも果たして意味があるのかどうか。親子ならば普遍的な物語になるか元は思ったのですが、まぁ、教材に対して無理がありまくりですね。


あと、非常に失礼な物言いになるのですが、出来上がりの教材を見て、この程度でいいのかと驚いたのはあります。
あ、いや、小学生向けなので、よっぽど高度なことはできないですし、しても仕方ないのですが、もう少し何かに気づかせるようなタイプの教材を想定していました。なんというか、これだと普段私がやっている意地悪な授業とあまり違わないな、と(^^;)。
もうちょっと構成主義に気を配った教材だと勝手に思っていたので。


ちなみに、 Florian 流意地悪授業は、専門学校の学生にやってます。

  • 最低限の知識を元にとにかく手を動かさせる
  • 知識のあちこちに気をつけないと陥る罠をいくつも伝えておく(でも、この時点では実感無いので聞き流す人がほとんど)
  • その上で、見かけがかなり単純そうな課題を出す
    • その代わり、順当に作業を行うと必ずハマる罠を仕掛けておく
  • それまでの調子で進めると、たいがい全然解けない
  • あちこちにちりばめたはずの知識を小出しに思い出させて成功体験(と、本筋のはずの何か)を印象づける

これ、全然構成主義ではないです。むしろ、作劇手法に基づいた伏線とその回収によるカタルシスの実現なので、知識をベースにした権威の教育には違いはないです。あとはここで入手した知識を実制作でいやと言うほど使わせるとだいぶ教育効果が測れますね。
まぁ、そもそも学習目的が、知識を使って何かをする(多くの場合、ゲームを作るという狭い理由)ことなので、せっかく苦労して入手した知識が無駄になることは少ないですから、学習に対する意識付けはあまり困りませんし、小学生相手に同じ事ができるかというと、それは判らないのですが。
方法論としては阿部さんの正七角形はかなり近いかもしれませんね。


うーむ、現代日本の指導要領をまずは調べるところからやるべきのような気がしてきました。