本読み

「いまキミにこの5万円を預けるので、1時間以内に素晴らしい本を沢山集めてくれたまえ」
……なんてな事を通りすがりの老紳士に頼まれたら、ほいほいと本を集めてくるのが本読みというものでしょう。そして、全ての本読みは「自分こそが、誰よりも(自分にとって)素晴らしい本を(読んだことがない本であっても)集めてくることができるのだ」と思っているのに違いありません。
いや、もちろん Florian も本読みですので、そんな妄想を常に考えたりしています。5万円という値段がリアルですね(^^;)。


本屋に行くたびに、萌え4コマ漫画から中公の新書やライトノベルに至り、鉄道やエアーバンドの雑誌までを片っ端から買いそろえたくなったりします。この間なんか、本屋で平積みの棚を見ながら「ここからここまで全種類1冊ずつ」とか口走りたくなりました(藤井青銅三浦しをんとかいうラインナップだったな)。買わなかったけど。
本に対する趣味の幅がどんどん広くなっていって、それに反比例するように読書に使える時間が減っていく現状からすると、「ここからここまで全種類1冊ずつ」なんてな事をすると確実の積ん読になることは判っているんですよ。今だって、家にいつか読もうと思いつつ全然手を着けていない本がいろいろあるので。
でも、ね。
やっぱり、読みたいですよね。うん。


今までの人生でもっとも本を読んでいたのは、中学から高校、大学の1年くらいまでの間でした。学校の図書室が妙に充実していたのを良いことに無節操に読みあさり始めた中学時代から、図書館にまでわざわざ行くことを覚えた高校時代のクセは、大学1年まで続きました。大学2年になって、街の図書館がしょぼくなって読む本の傾向が変わったけど。
逆に本を一番買っていたのは二十代後半の無駄に収入が多かったころですね。収入の大半をゲームと本に費やし、見つけた本は片っ端から買っていたので大変な量になりましたっけ。雑誌が多かったのでだいぶ捨てましたが。
今はというと、全然買えていません。いや、買おうと思えば買うのはさほど難しくないとは思うのですが(そんなに本に費やせる額は大きくないけど)、何せ読む時間がないしなぁ。書斎で本を読むくらいなら他にやることあるし、行き帰りの電車の中で読むにもだいぶ時間が取れなくなってきたし。やっぱり、ユビキタスバイスの進歩は本を読む時間をどんどん削っていきますね。長文メールや、書類の執筆まで立ちながら出来ちゃうと、どんどん生産性を上げようと必死になっちゃうし。
いや、逆だな。昔は書籍くらいしかユビキタスバイスがなかったんだな。選択肢が増えると、どれを取れるかが変わってくるだけで。


いやー、心のゆとりがもっとほしいですね。いくら本を読んでもでも困らない、据え置き型ゲーム機の無駄に長いゲームを腰を落ち着けてできるぐらいの。X-Box360も欲しいし(熱が怖くて相変わらず買えていない(^^;)。日本版のエリートさんってFalconチップセットなのかなぁ?)。
いろんな意味でがんばらないとなぁ。