ゲームシナリオライターの仕事(ISBN:4797335963)

前田圭士さん。グランディアのシナリオアシスタントさんですね、確か。(違ったかも)
「ルナ2」や「天外魔境2」を例にとってシナリオの構成とRPGならではの演出技法について書いた本です。私自身は「天外魔境2」はあんまり評価していませんが(すみません)、物語至上主義におぼれている関係上、「ルナ2」は心のゲームの一つです。
そういう意味でも、やっと当時言いたくても言い切れなかったことがたくさんかかれてあって、なおかつその裏側の意図まで解説されているので、積極的に人に勧めたくなる本に仕上がっています。もっとも、「ルナ2」はシステムに手を入れてまで物語を語るための方法論を模索したり、シンプルな話にできなかった事情が読み取れるので、物語としてシンプルに仕上がっている「ルナ1」(の、できればSS/PS版)の方が解説に向いていたんじゃないかなー、って気はしますが、これらの作品は前田さん自身が関わっていなかったのかな。


ただ、あまりに心のゲームなので、かかれている内容が「何を今更」という印象が強くて、あまりまじめに読み切れませんでした。これは、ほんの出来とは無関係に、個人的な事情ですけど。それでも対談はおもしろかったですよ。
あー、「ルナ2」の設定資料集、どこ行ったんだろう。宝物として大事にとっといたんだけどなぁ。